慢性的な負担からの急性腰痛

今回は改善例「慢性的な負担からの急性腰痛」です。

50代女性、主訴「普段から慢性的に腰痛があり、何とかごまかしながら仕事をしていたのですが先日急に立ち上がったり、座ったりするときにきつく痛み始めたんです…」との事でした。

今回の腰痛の特徴としては、腰骨盤間あたりに痛みがあり、前にかがんだり腰をそらすと特にきつく痛む、寝ている時の寝返りも場合によっては痛みが伴っているようでした。

痛みの原因を特定するために問診や、動的検査法、整形外科的検査法などでさらに症状を確認していったところ、特に痛みがある腰、骨盤間あたりをはじめとした腰回りには強い炎症反応がありながら、その炎症反応を助長する要素として股関節、骨盤、腰周りにきつい筋肉のハリ、緊張があるようでした。

今回のような急性腰痛の場合も痛みの原因は炎症反応と言えますが、その炎症反応を引き起こしている元が筋肉の問題でありますので腰周りの関節の調整はもちろん、筋肉の緊張の緩和も取り入れる必要があります。

改善手順としましては…

1.まずは腰、股関節周りの炎症反応に応じて、負担を抑えながら筋緩和操作と股関節のモビリゼーションを行い最低限の腰周りの動きの確保をしていきます。

2.1終了時の腰周りの痛みと炎症反応の変化を見ながら腰周りの操体法や筋力調整を行います。

3.今回のケースでは2終了時にまだまだ痛み、炎症反応の残りがあったため強い緩和操作は避け腰椎椎間関節部に部分的なモビリゼーションを行い、テーピング処置を行いました。

＊1回目の施術はここで終了し、緊急性がある症状でしたので翌日お時間を頂けるようでしたら2回目の施術をお受けいただきたい、とご提案しました。

4.ここから2回目の施術です。ご提案通り翌日お時間を頂けましたので、開始はまた問診、動的検査法、整形外科的検査法などで現状を確認させていただきました。

初回確認時よりは痛みや炎症反応は減少しているようで、昨晩のお休み中（寝ている時）の寝返りも痛みはあるもののだいぶ楽にできていとの事でした。

また立ち上がり、座りも痛みながらも少しずつスムーズに行えているようでしたので、

2回目の施術は炎症反応の出方を慎重に確認しながらではありますが、初回よりやや強い筋緩和操作、ほぐしから始め、大きな動きを伴う腰部関節モビリゼーション、筋力調整を行いました。

5.最後に残った腰のかがめる、伸ばす動き（屈曲、伸展方向）の関節モビリゼーションを行ったところ、腰に痛みはほぼなく、ボヤッとなんとなく違和感があるような状態まで改善しておりました。

＊このなんとなく、ボヤッと違和感のような症状がある場合は、原因として患部に最後に少し残る炎症反応であるケースが多いのでご帰宅後に10分程度のアイシングをしていただくようにご提案をし施術を終えました(^^)

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